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ミステリの祭典

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黄金時代

作家 ミハル・アイヴァス
出版日2014年11月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 小原庄助
(2018/10/26 09:47登録)
とある小さな島に滞在したことがある「私」が、友人に促されて島で見聞したことを書き記すことになる。流れ落ちる滝の中に作られ、水の壁によって仕切られた部屋で生活する人々。際限なく変容し続ける名前。匂い時計によって知らされる時間。島に1冊しか存在せず、島民たちの手によって加筆変更されながら回覧される書物。
深い知性と博覧強記と詩心に支えられた、全58章からなるこの小説の魅力は底知れない。マルコ・ポーロ「東方見聞録」に材をとったカルヴィーノの「見えない都市」に並び称されるべき異文明遭遇小説の逸品。

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