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ミステリの祭典

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星を創る者たち

作家 谷甲州
出版日2013年09月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 小原庄助
(2018/09/07 09:06登録)
人類が太陽系諸惑星に進出した未来を舞台にした連作短編集で、第1作から25年を経ての完結となった。
人類の異惑星進出後には、当然ながら環境条件の異なる星での施設建設や保守点検といったメンテナンス業務が、日常的に発生することになる。またそれが事業であり業務である以上、そこにはコスト面の課題や書類の手続き、施主のわがままや、現場と設計者の意見対立などの諸問題も発生する。場合によっては官僚や研究者の関与も。
月の地下交通トンネルの落盤事故、火星の与圧ドームでの火災、あるいは水星の射出軌条や木星の工事で発生する”事件”。
それらに挑む宇宙土木技術者たちの、壮大にしてほほ笑ましく、荒唐無稽でありながら、とてもリアルで煩雑な挑戦の日々。特に「太陽」に取り組む最終話は、これまで登場した技術者たちが一堂に会して、太陽系の創造に関わるような難題に挑んで圧巻だ。

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