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ミステリの祭典

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夜鳥夏彦の骨董喫茶

作家 硝子町玻璃
出版日2018年07月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2018/09/03 22:15登録)
女性客でにぎわう小さな骨董品カフェ『彼方』。そこには物腰が柔らかくて黒尽くめ、自らを「人間ではない」と称するあやしげな店主、夜鳥夏彦がいる。幸か不幸かそんな夜鳥に気に入られたアルバイトの大学生、深山頼政は、昔から「物」に触れるとかおしな映像が見えてしまう困った体質。そのために、曰く付きの骨董品や依頼人がくるたび、厄介なトラブルに巻き込まれてしまい…!?日常に潜む奇怪な現象に挑む、アンティーク・オカルトミステリ!
『BOOK』データベースより。

こうした作品は内容云々よりもまずキャラが大切です。頼政はともかく夜鳥夏彦の個性が変人ではあるものの、あまり魅力的な感じがしないのがどうも。怪しげな物語や悲惨な境遇に置かれた人間などが描かれている割りに、文体が軽いためどうしても薄っぺらな印象が拭えません。昨今流行のライトなミステリの範疇に入り、しかもシリーズ化されることを前提に書かれているので、今時の読者には幅広く受け入れられると思われます。当然、骨董に関する薀蓄などは語られません。

独創的な世界観は買えるものの、もう少しどうにかならなかったものかと強く感じますね。決して悪くはないんですが、すぐに忘れてしまいそうな、そんな作品です。
ちなみに、誤字脱字が非常に多いのも残念。

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