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ミステリの祭典

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文豪Aの時代錯誤な推理

作家 森晶麿
出版日2018年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 makomako
(2018/08/26 17:03登録)
 森氏の小説は初めて読みました。題名から見て本格推理小説と思って購入しましたが、内容はファンタジーに近い作品なのでしょう。
 芥川龍之介が自殺したが、その後現代にタイムスリップしたような設定です。
 羅生門が絡んだお話が展開しますが、羅生門を読んでいなくても困ることはなく、十分楽しめると思います。
 推理小説としてはちょっと甘いですが、ファンタジーの中での推理ということでしたら十分許容範囲と思います。
 読んでいると芥川の時代の人が現代に飛び込むとなるほどこんなことになるのだと納得しつつ、当時の男性と女性の関係は現代と大きく違っているのだなあと再確認されます。
 ただひとつ。最後のほうで多分河童の話のようなところが出てきますが、これは唐突で余分でしょう。

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