| 死者のための音楽 |
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| 作家 | 山白朝子 |
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| 出版日 | 2011年12月 |
| 平均点 | 6.50点 |
| 書評数 | 2人 |
| No.2 | 6点 | まさむね | |
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(2026/05/15 23:08登録) 乙一の別名義によるジャパニーズ・ホラー短編集。7篇が収録されていますが、印象的な作品に絞った感想を。 ①長い旅のはじまり:身に覚えがないのに妊娠し、生まれてきた子ども。その子は、経験がないはずの事項を、あたかも体験してきたかのごとく語る。流れが巧い。 ②井戸を下りる:井戸の底で美しい女性と出会い、通い詰めることになった男性。作者らしい独特の世界観を堪能できる。 ③黄金工場:工場からの廃液に「生物」が浸かると黄金に変わる?終盤の捻りがいかにも作者らしい。 ⑥鳥とファフロッキーズ現象について:父を亡くした少女と黒い巨鳥の奇妙な生活。ホラーというより、乙一版「鶴の恩返し」なのか。何よりも巨鳥が印象的。 |
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| No.1 | 7点 | メルカトル | |
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(2018/08/05 22:12登録) 教わってもいない経を唱え、行ったこともない土地を語る幼い息子。逃げ込んだ井戸の底で出会った美しい女。生き物を黄金に変えてしまう廃液をたれ流す工場。仏師に弟子入りした身元不明の少女。人々を食い荒らす巨大な鬼と、村に暮らす姉弟。父を亡くした少女と巨鳥の奇妙な生活。耳の悪い母が魅せられた、死の間際に聞こえてくる美しい音楽。人との絆を描いた、怪しくも切ない7篇を収録。怪談作家、山白朝子が描く愛の物語。 「BOOK」データベースより。 乙一が山白朝子名義で怪談専門誌『幽』に寄稿した作品を纏めた短編集。 ジャパニーズ・ホラーというか怪談、いいですねえ。表題作はあまりピンと来ませんでした、『鬼物語』はただただ怖いだけであまり感心しませんが、その他はどれも佳作揃いと言っていいんじゃないでしょうか。いかにも乙一らしい、怖くておぞましいけれど、どこか切なく優しい面を覗かせる逸品が並びます。 経験がないのに懐胎してしまう女の物語『長い旅のはじまり』、最後にエッジを効かせた『黄金工場』も良いですが、個人的には『鳥とファフロッキーズ現象について』がイチオシですね。大型の名前も知れぬ鳥と、父娘との温かい交流と残酷な最後、これは泣けます。 しかし、最も氏の本領を発揮しているのは『井戸を下りる』でしょうか。この怪しげな世界観は最早誰にも真似できないといっても過言ではないと思います。 |
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