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ミステリの祭典

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オレンジ・ペコの奇妙なお茶会
お茶と探偵シリーズ

作家 ローラ・チャイルズ
出版日2018年06月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2018/07/15 03:49登録)
(ネタバレなしです) 2017年発表の「お茶と探偵」シリーズ第18作のコージー派ミステリーです。作家となる以前に作者は(規模は不明ですが)会社を設立して最高経営者を務めていた経歴があり、本書で被害者を殺す動機として財務上の不正疑惑や出資金の横領疑惑が可能性として浮かび上がるのは(真の動機かはネタバラシしませんけど)昔の経験を活かしたのかもしれません。そこがコージー派としては少し敷居が高い気もしますが、代わりに事件をいくつか発生させてこのシリーズとしてはサスペンスが高いです。セオドシアが犯人に気づく証拠を土壇場まで伏せていたり殺害機会について説明不足だったり本格派推理小説としては問題点も少なくありませんが、10章で重大な犯罪につながるおもな動機として「復讐、政治思想の違い、お金」と語っているのは興味深いですね(CIAの専門家の記事の引用らしい)。昔のミステリーでは恋愛のもつれが動機になり事件解決後に誰かさんと誰かさんが結婚してめでたしめでたしという締めくくりが珍しくなかったですが、最近のミステリーではほとんど見なくなったように思います。

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