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ミステリの祭典

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古事記異聞

作家 高田崇史
出版日2018年06月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 makomako
(2018/07/06 19:19登録)
 高田氏の作品は独特の歴史観からなるものが多いが、今回は古事記と出雲伝説を絡ませた、殺人事件のお話でした。
 作品の構成はQEDシリーズに近いものがあります。歴史に興味ある女性(今回は日本史学科の大学院生)と恐ろしく歴史に詳しい助教授のお話と、猟奇的殺人事件が交互に語られて、最終的にそれが結び付くといったところはまさにQEDそのものです。
 殺人事件に関しては登場人物が少ないので、犯人は誰かといった推理小説的な面から言えば謎解きの要素は少なく、本格推理から言えば禁じ手のオカルト的な要素もあるります。
 出雲のお話としては作者は以前QEDでも触れていたことがありましたが、今回はちょっと違った解釈もあります。作者の歴史観の変化なのでしょうか。でもこういった話が好きな私には結構興味津々でした。
 シリーズものとなりそうですので、次回を期待します。

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