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ミステリの祭典

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長く暗い魂のティータイム
私立探偵ダーク・ジェントリーシリーズ

作家 ダグラス・アダムス
出版日2018年03月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 Tetchy
(2018/07/01 22:37登録)
今回ジェントリーが挑むのは密室殺人。しかも相手は“神”?という、初っ端から飛ばす訳の分からない作品だ。
1作目もそうだったが相変わらずその内容は取っ散らかっており、どこに向かって物語が動いているのか、途中まではさっぱり解らない。
最初に起きる事件とはニューヨーカーでありながらもニューヨークにほとんど住んだことがない旅行記事のフリーライターであるケイト・シェクターが出くわす突然のヒースロー空港での爆破事件。
次はダーク・ジェントリーが依頼人の許を訪れると、そこには依頼人の首なし死体があり、その首はレコードのターンテーブルに乗っており、しかも犯行現場は密室状態なのだ。
更に元秘書ジャニス・スミスがチェックイン・カウンターの受付をやっており、それが事件後行方不明になっている。
このように本格ミステリと失踪人捜しと云う私立探偵小説の2つの要素が組み合わさったど真ん中のミステリ的展開と思いきや、早々にその期待を裏切るかのように人外の者が現れる。

今回は事件のカギを握る人物の独白で真相が語られるというお粗末な内容となったのは否めない。

アダムスの逝去でたった2作で完結を迎えたダーク・ジェントリーシリーズ。こんなカオスな探偵小説を書き継げる作家はいないだろう。まさにワン・アンド・オンリーの探偵小説だった。

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