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ミステリの祭典

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死せる獣 殺人捜査課シモンスン

作家 ロデ&セーアン・ハマ
出版日2012年05月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 猫サーカス
(2018/06/23 10:45登録)
5人の男たちが体育館でむごたらしく殺害されているシーンで幕を開ける。休暇中だったシモンスン警部補が捜査の指揮をとりはじめるが、まもなく5人が小児性愛者だったことが判明。その証拠となる胸がむかつくような動画がメールで新聞社に送られ、世論は一転して犯人擁護に傾く。シモンスンは世論の圧力と戦いながら、あくまで犯人を捕まえるために奮闘する。刑事たちの地道な捜査ぶりばかりか、彼らの人間関係や個人的な悩みまでがきめ細かく描かれ、さらに新聞社と警察との駆け引きまでが加わって重層的にストーリーが展開していくのが、この作品の魅力でしょう。とりわけ娘との関係に苦慮するシモンスンの姿は、人間くさくて共感を覚えた。重いテーマの扱い方も巧みで、作者の提示した結末にいろいろと考えさせられた。

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