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ミステリの祭典

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キプロスに死す

作家 M・M・ケイ
出版日1986年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2018/05/26 21:57登録)
(ネタバレなしです) インド生まれの英国の女性作家メアリー・マーガレット・ケイ(1908-2004)は歴史小説、児童書(何作かはイラストも自作です)、ラジオドラマ脚本なども書いていますが、軍人の夫に帯同して海外諸国で生活した経験を基に外国を舞台にしたミステリーを1953年から1960年の間に6作残しました。1956年発表の本書(英語原題は「Death Walked in Cyprus」)はミステリー第2作です(ハヤカワミステリ文庫版では1984年出版と記載されていますがこれは「Death In Cyprus」に改題出版された年です)。ロマンチック・サスペンスと本格派推理小説のジャンルミックスタイプです。人物描写や舞台描写は上手いし(個人的には主人公にいまひとつ共感しにくかったですけど)、謎解き伏線も意外と豊富に用意されていてなかなか楽しめました。とはいえ本格派推理小説としてはジュリア殺しのあまりにも残念なトリック(ピーター・ラヴゼイも使っていたと思う)に減点評価せざるを得ませんが。

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