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ミステリの祭典

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絶望図書館
頭木弘樹編

作家 アンソロジー(国内編集者)
出版日2017年11月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 小原庄助
(2018/03/09 09:30登録)
絶望をキーワードに、国内外の短編12作が集められている。
絶望で終わる作品、絶望から立ち直る作品、胸をえぐる作品、切ない作品、とぼけた作品などさまざま。
筒井康隆の「最悪の接触」は、地球人と異星人の超絶なディスコミュニケーションの話なのだが、人間同士の話としても読めるところが怖い。川端康成の「心中」は2ぺージのごく短い作品ながら、異様に理不尽な死を読者に突き付けて終わる。シャーリイ・ジャクスンの「すてきな他人」は、出張から帰ってきた夫が別人という奇妙な設定なのだが、それに気づいた妻の反応がさらに奇妙という二重、三重にゆがんだ物語。
絶望している人も、絶望を知らない人も、みんな楽しめる、絶望アンソロジー。さらに、表紙カバーが素晴らしい!よくこんな写真を見つけたなと思う。

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