home

ミステリの祭典

login
雪の上の血
私立探偵マーク・イースト

作家 ヒルダ・ローレンス
出版日1957年01月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 nukkam
(2018/03/03 22:18登録)
(ネタバレなしです) ミステリー作品は1940年代の短い期間に4つの長編と1つの中編集を発表しただけの米国の女性作家ヒルダ・ローレンス(1906-1976)。その作風はサスペンス濃厚な本格派推理小説のようです。1944年発表のマーク・イーストシリーズ第1作の本書がデビュー作です。降り積もった雪のことを「母なる自然の毛布」と表現するなど光る描写もあるのですが、世界推理小説全集版が半世紀以上前の古い翻訳のためか非常に読みにくく感じました。私立探偵であるマークが秘書として雇われた家では人々が何かを恐れている様子で、やがて1人が謎の死を遂げます。その後も色々な事件が起きるプロットですが、時に誰が話しているのかわからないほど読みにくくてサスペンスが盛り上がりません。最後は容疑者全員を集めてのマークの謎解きがありますが複雑な人間関係の説明が中心で、犯人にたどり着く推理としては物足りませんでした。

1レコード表示中です 書評