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ミステリの祭典

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他に好きな人がいるから

作家 白河三兎
出版日2017年10月
平均点8.00点
書評数1人

No.1 8点 虫暮部
(2018/02/26 10:18登録)
 鬱屈した高校生と不可解な出来事が交錯して世界の残酷さを学びつつ微妙な成長譚を織り成す青春ミステリ、と説明してしまうと、あぁそのパターンね、で片付けがちだけれど本書は素直に読めた。ベタなテーマを巧みに作品化出来るひとが結局は生き残る、と言う意見もあるし。峰さんなんか冷静に見ればあざとい設定だけど読んでいる時はときめけた。後半ちょっと人物の気持ちの流れがよく判らない部分は私の読み方が下手なのか?
 どこがどう違うと上手く説明出来ないが、私は辻村深月あたりよりこの作者の方が好き。冷たい水にそっと手を入れるような気持で読む。

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