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ミステリの祭典

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ST化合エピソード0警視庁科学特捜班
旧題『化合』

作家 今野敏
出版日2011年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 猫サーカス
(2018/01/22 17:33登録)
1990年の東京が舞台の警察小説。都内の公園で、イベントサークル主催者の男の死体が発見された。警視庁捜査一課の菊川は、板橋署の部長刑事である滝下と組んで捜査することになった。一時は派手なイベントを開き稼いでいた被害者も、今は借金を抱えていることが判明。エリート検事がその線から容疑者を特定しようとするが、菊川と滝下は地道に関係者のもとへ足を運び裏をとっていく。事件を早急に解決しようとシナリオを描く検事と、現場で働く刑事との対立を浮き彫りにしている本作は、現場に残された血液やDNAなどの科学捜査の重要性を巡る物語でもある。いまだに冤罪事件が絶えないが、その解決のカギを握っているのが多くの場合、科学捜査になることを改めて思い知らされる。刑事の心意気が強く感じ取れる警察小説。

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