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ミステリの祭典

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幻想小説名作選
日本名作シリーズ 日本ペンクラブ監修 半村良(編) 

作家 アンソロジー(国内編集者)
出版日1979年04月
平均点8.00点
書評数1人

No.1 8点 tider-tiger
(2017/11/23 15:06登録)
日本ペンクラブの名作選シリーズの一冊。幻想小説を集めたアンソロジー。発売当時は現役作家の作品が半分といったところだったのでしょうが、今となっては現役作家はほとんどいない……。いわゆるイメージ通りの幻想小説ど真ん中の作家は少なくて、作品的にも少しホラーに寄ったものが多い印象ですが、作品の質は総じて高い。いわゆる文豪の変化球的作品が楽しめるのも良し。
本作に限らず日本ペンクラブのこのシリーズは「入りやすくて味わい深い」短編が多く紹介されております。中でもこれは自分の読書人生に大きな影響を与えた一冊でした。特に中井英夫を知ることができたのは大きかったです。
※以前書評した『捕物小説名作選』もこのシリーズの一冊です。

収録作
「夢十夜」夏目漱石
「眉かくしの霊」泉鏡花
「柳湯の事件」谷崎潤一郎
「西班牙犬の家」佐藤春夫
「片腕」川端康成
「魚服記」太宰治
「おとしばなし」石川淳
「恐怖屋敷」柴田錬三郎
「黒いゴルフボール」源氏鶏太
「百メートルの樹木」吉行淳之介
「蜘蛛」遠藤周作 
「待つ女」小松左京
「骨餓身峠死人葛」野坂昭如
「暗い海暗い声」生島治郎
「母子像」筒井康隆
「牧神の春」中井英夫
「風見鶏」都筑道夫
「ボール箱」半村良

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