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ミステリの祭典

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少年探偵ブラウン
Encyclopedia Brown シリーズ一括

作家 ドナルド・J・ソボル
出版日1977年02月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 斎藤警部
(2017/10/28 09:05登録)
ジュニア向けオリジナル短篇ミステリの代名詞であり金字塔である本シリーズはThe Rolling Stonesと同期の’63デビュー。

主人公、エンサイクロピディア(百科事典=博学の象徴)ことリロイ(ロイ)・ブラウンは磯野カツ夫と同じ小学五年生だが学業成績や性向はずいぶん違う。そのパパはフロリダ州アイダヴィルなる小地方都市の警察署長。ママはたぶん美人。相棒のようで用心棒のようなガールフレンド、サリー・キンボールは腕っぷし自慢の大柄美少女。仲間にチャーリー・スチュアートやハーブ・スタイン(なんか名前が格好いい)等々。少し年上の不良グループ「タイガーズ」を率いる敵役は陰険系いじめっ子のバグズ・ミーニー(日本語で言うと「陰険クソ野郎」みたいな酷い名前。この名のせいでグレたんでなかろうか!)はいつも最後はグループともどもリロイの頭脳とサリーの腕力にとっちめられる運命。しかし本当の不良は、より年長のハイスクールドロップアウト、いつもインチキ商売でガキどもから金を巻き上げようと企んでは結局エンサイクロピディアに窘(たしな)められるウィルフォード・ウィギンズ、こいつはヤヴァい、だが魅力的だ。マニア向けでは「タイガーズ」をビビらせる年上の「ライオンズ」なる半グレ(?)集団も稀に登場(だがやはりリロイの詭計に討たれて退散)。んでパパが警察から持ち帰った未解決事件や、身の回りで起きた不可解な現象やらバグズの陰謀やらウィルフォードのセコい投資詐欺やらを次々暴きに暴いて、、まァなんともカラフルに愉しいお話がいっぱいなのですよ。

謎と解決の核心は推理クイズ的ちょっとした知識頼みのものがほとんどなわけですが、それがそのまま少年少女の知識欲に訴えるという側面も見逃せず、また何より超若い読者を「謎と謎解き」の魅力の前に晒すという社会的使命(?)に真正面から応えんとするその心意気や如何! おっといつもの癖で美辞麗句でした。

便宜上、シリーズ全体(まだ続いてんのかも知んないが)を評価対象と致しました。(一巻ずつ評したいというコアなファンの方は別途是非どうぞ。私も強いて言えば”ENCYCLOPEDIA SAVES THE DAY”が特に好きです。)

同著者「2分間ミステリ」の評でも同様のこと書きましたが、本作の原書群も英語学習のテキストに最適! 私も、幼少の頃に翻訳も読みましたが、むしろいい大人になってから原典で読んだほうの比重が高いです。

蛇足:
Roy Brownというと旧いR&Bというかロッキンブルーズというかジャンプというか、とにかくイカした音楽の人と同姓同名でもあるです。

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