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ミステリの祭典

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怒り

作家 ジグムント・ミウォシェフスキ
出版日2017年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 小原庄助
(2017/10/22 10:23登録)
海外ミステリーの原産国としては珍しい、ポーランドの作品。
ポーランドの地方都市で、検察官シャツキが難事件を追う物語。工事現場で白骨死体が掘り出される。シャツキは、第二次大戦中の死者の遺体だと考えた。だが、検視で意外な事実が明らかになる・・・とここまではスタンダードなミステリである。
だが、事件の真相が浮かび上がるにつれて、物語は途方もない展開を見せる。最後には、唖然とさせるところに着地する。
物語を支えているのは、検察官シャツキの人物造形だ。筋の通った偏屈者で、上司も部下も困惑させる。大事なものを守るためには手段を選らばない。
陰惨な事件を描きながら、ユーモアを感じさせる語り口も魅力的だ。

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