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ミステリの祭典

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だいじな本のみつけ方

作家 大崎梢
出版日2014年10月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2017/09/30 22:14登録)
中学二年生の中井野々香はある日放課後、手洗い場の角にまだ書店に並んでいないはずの文庫本を見つける。書店のカバーを頼りに、行きつけのゆめみ書店に早速駆けつけた野々香だったが、まだ発売前の本を見つけられるはずもなかった。
という日常の謎から始まり、ささやかな謎を経ながら中学生たちがPOP作りや小学生への読み聞かせなどを経験してく、ほのぼのとした物語です。ジュニア向けのせいなのか、易しい文章が逆に慣れなくて読みづらかったりします。ですが、元書店員という職歴を存分に生かした作品には違いありません。
ミステリとしてはやはり弱いと言わざるを得ませんが、いわゆる「いい話」に終始して、いけ好かない人間も出てきませんし、読み物としては悪くないと思います。ただ、中にはハッとするようなトリックも飛び出して、それはタブーだろうなどと心の中で突っ込んだりしながらも、それなりに楽しい読書になりました。
まあお勧めするなら中学生くらいまでですかね。しかし、こうした優しく救いのある小説が好きな人もいるでしょうから、あまり夢を壊すようなことは言わないほうがいいんでしょうか。

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