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ミステリの祭典

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きみといたい、朽ち果てるまで~絶望の街イタギリにて

作家 坊木椎哉
出版日2016年11月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 糸色女少
(2017/09/24 16:52登録)
舞台は無法地帯化している街イタギリ。
ごみ収拾と死体運搬の仕事をしている少年は、ある少女に恋心を抱くものの、連続する殺人事件が起き絶望を深めていく。
死んでも体が動くシナズというゾンビのような化け物が存在していて、それが究極の人間性を浮かび上がらせる仕掛けとなり、哀切な結果を強く印象づける。
父と息子の葛藤が物足りないし、プロットにもひねりと驚きが今一つ。
ただ終盤の凄惨でむごたらしい愛の形を捉える濃密な筆致は買う。

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