遠い幻影 |
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作家 | 吉村昭 |
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出版日 | 1998年01月 |
平均点 | 7.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 7点 | 斎藤警部 | |
(2017/09/22 01:53登録) 私をミステリにして。。 (私を女にして。。 俺を.. 女に。。) そんな幻聴が遠くから届きそうなくらい、あと一歩n’1/4で如何様にもミステリ域に踏み込んでしまぇそうな、だがそこで立ち止まり、霞の中に佇んで終るような筋運びの、、日常のサスペンス短篇集。いや日常というには抉り過ぎる題材ばかりで、、むしろ非犯罪サスペンスと言うべきか。いや、それでいいのか。。。 時折ゾゥ とするような逸話を埋め込んでいるなど、または明らかにヤヴァぃ親族姻族の過去察知など、ミステリのその気にさせる飛び道具さえ所々見出せるんですが。。でもやっぱり敢えて手前で引いたよな美しい小説の数々(本人はそんなあんな意識してない風ですが)。 逆に「これがもし東野圭吾だったら。」とか「宮部みゆきだったら。。」とか(私の場合だと「佐野洋だったら。。。」がいちばん先に来る)、 色んなタイプの作家がミステリとして展開・完結・時に自爆した場合を妄想してみるのも、単に一興と言う以上の趣き深さを提供してくれるのはno doubt steady go でないかと思われます。 ごめん、しゃべり過ぎた。 梅の蕾 /青い星 /ジングルベル /アルバム /光る藻 /父親の旅 /尾行 /夾竹桃 /桜まつり /クルージング /眼 /遠い幻影 (文春文庫) ともあれ、あのね、美しく、読んで愉しい短篇小説集です。 |