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ミステリの祭典

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共犯捜査

作家 堂場瞬一
出版日2016年07月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 斎藤警部
(2017/08/23 06:32登録)
舞台は博多。直球勝負で資産家の孫娘を狙った王道誘拐事件。ところがそこへ喰い込む様に、謎だらけの、町工場貧乏暇無し社長の息子誘拐事件が発生。後者の事件を爆発的不自然さでタレ込んだのが水商売を渡り歩く初老のチンピラ退職警官! 物語序盤、主人公(若手刑事)の尾行車に追い立てられる様に埠頭から博多港へダイヴで溺死した犯人一味らしき男。。この一件を責められ苦境に立つ主人公がのたうち回るリベンジを中心に据えた、魅力たっぷりこってりの警察小説。分厚い中盤の読み応えは相当の吸着力。こりゃ面白い!! 所々主人公の甘さが鼻につく場面もあるが、こんだけ小説が良ければ大いに許容の内。不規則げな折々に挿入される’黒幕らしき者’の独白も推進力あることあること。 最後は本格技の斜めヒネリどんでん返しで、、なのに何故かアッサリと(本格色を前面に出し過ぎないための配慮か?)明日を見つめながら。。 終結。 ところで、明かされる真相は某有名ハードボイルド作家の作風を連想させるかもね。。なんちゃって。余計なこと言いました。 7点でもかなり上の方。

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