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ミステリの祭典

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猫は殺人事件がお好き

作家 サム・ガッソン
出版日2016年06月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2017/08/13 07:32登録)
(ネタバレなしです) 英国のサム・ガッソンの2016年発表のデビュー作ですが初出版がドイツだった(もちろんドイツ語版)というのが珍しいです。フィリップ・マーロウを敬愛するもと私立探偵のジム(54歳)を父にもち、猫を愛する少年ブルーノ(11歳)が主人公です。少年探偵ものですがハーパーBOOKS版の巻末解説で説明されているように子供向けの軽いミステリーではなく、むしろ暗く重苦しい部分の多い大人向け本格派推理小説です。ブルーノは随所で鋭い推理を披露して探偵として将来有望ですが、自力で事件を解決しようとする気持ちが強すぎて大事な情報を隠してジムや警察から叱られたり、単独で容疑者を訪問してはったりをかましたりと読者をはらはらさせます。母のヘレンの心配ぶりも丁寧に描かれ、家族ドラマとしても読ませます。容疑が二転三転する充実の謎解きプロットですが、最後はビデオ画像で犯人が判明するという推理に拠らない解決なのが物足りなさを感じました。

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