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ミステリの祭典

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雷神
アル・ウィーラー警部

作家 カーター・ブラウン
出版日不明
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 人並由真
(2017/07/25 20:07登録)
(ネタバレなし)
コンピュータ開発の大手企業社長デイン・ガローが行方をくらました。彼は秘書で愛人 の美女リタ・ブレアとの関係を何者かに脅迫され、6万ドルに及ぶ会社の資産を横領していた疑惑がある。ガローは美人の妻セルマの宝石も現金にかえたらしく、ウィーラーは手掛かりを追って宝石商ギルバート・ウルフを訪ねるが、そこで殺人強盗事件に遭遇。同時に街で暗躍する金庫破りのハーブ・マンデルたち悪人トリオの存在を知った。二つの事件はどう結びつくのか。

ポケミスで最後に刊行された作者の邦訳作品。
大昔にカーター・ブラウンの作品はかなり読んだが本当に久しぶりに本書を手に取った。
B級クラスのミステリとして意外な展開(ただし最後のどんでん返しを早々と察する人もいると思う)、軽妙でお色気に満ちたストーリー運びといつもの作者の一冊だが、今回は後半、法廷ものの興味が強くなり、いつもはやかましいオヤジのレイヴァーズ保安官が意外にカッコいいのが印象的。
なおその保安官の秘書でウィーラーといつもはツンデレ的な掛け合いをするアナベル・ジャクスンは、本作の数冊前の『死のおどり』でほぼ恋人関係までいったんだけど、また二人の間柄は初期化されてるね。
まあその方が楽しいんだけど。

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