闇のよぶ声 |
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作家 | 遠藤周作 |
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出版日 | 1966年01月 |
平均点 | 4.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 4点 | 蟷螂の斧 | |
(2017/07/23 13:38登録) 謳い文句に「心理的探偵法を用いた著者唯一の推理小説」とあります。探偵側からの心理的探偵法なるものは、神経科医による予知夢を利用したもの。これは非科学的であり、導入部分で読者に対し不信感を持たせてしまい、失敗であったかもしれません。まあ、実は裏はあるのですが・・・。犯人側からは完全犯罪を狙ったもので、そ自体は成功しています。こちらも心理的な操作でのトリックですが、先例はありましたね。本作での疑問点は被害者の立場です。クリスティ氏の「ABC殺人事件」での被害者ABはそれ自体がトリックなので理解できるのですが、本作における被害者4人のうち3人については、必然性の面でどうも理解することができませんでした。また、真相の判明が犯人の告白によるもので、推理小説としては残念な点です。以上、ミステリー要素だけに絞った書評でした。 |