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ミステリの祭典

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座席番号13
都野医師&政田巡査

作家 島田一男
出版日1961年01月
平均点8.00点
書評数1人

No.1 8点 斎藤警部
(2017/07/07 10:53登録)
昭和三十年代。 上野、谷中、根岸、、気っ風のいい町医者が鐵道と愛慾がらみの怪事件をちょっとしたキッカケから一瞬のヒラメキで一気に解いちまう短篇八本。何時もの手練れの味が堪能出来るが、本作群は特に伏線の張り方が実~~に巧み、地のムードにすんなり溶け込み過ぎだよ! 話の本拠地が轢死と縁深い鐵路そばだけに物理的残酷味も時に濃厚だが三十年代らしい殺伐なりの人情厚さもよく機能しほろ苦く中和。 主人公を中心に磁場を拡げる臨場感、連帯感、危機感、安心感、存在感、、コッツ、コッツと靴音響く、、ゴーリ、ゴーリと◯を斬る、、スカリッ、と切り取られた○が電車の車輪に貼り付いた 、 、 っとシマイチ先生ならではのカタカナ擬音擬態語も素敵に充実臨場感。 カーの人気作を思わす大胆トリック登場、ブラウン神父直系応用篇ちらほら(こっちの医師は神父よりちィと無骨だが) 、 そして最高の。。まるで下町過ぎるクリスチアナ・ブランドの様な。。。表題作。 いやァそれにしても、今年も島田一男の夏到来ですな。。

ビンづめの拷問 /首をちぢめる男 /ある暴走記録 /かげろう機関車 /機関車は偽らず /座席番号13 /顔のある車輪 /ノイローゼ殺人事件
(春陽文庫)

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