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ミステリの祭典

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お嬢さま学校にはふさわしくない死体
英国少女探偵の事件簿

作家 ロビン・スティーヴンス
出版日2017年04月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2017/06/09 09:08登録)
(ネタバレなしです) アメリカ生まれで英国在住の(両国のパスポートを持っているそうです)女性作家ロビン・スティーヴンス(1988年生まれ)の2014年発表のデビュー作が本書です。本書の英語原題は「Murder Most Unladylike」ですがこれが好評で続編が書かれるとシリーズ名も「Murder Most Unladylike」シリーズと呼ばれるようになりました。本書の作中時代は1934年、舞台は英国の女子寄宿学校、主人公は3年生(13歳)のデイジーとヘイゼルです。デイジーがホームズ役(本人もかなり意識しています)、ヘイゼルがワトソン役ですがデイジーの推理は必ずしも完璧ではなく(中盤で早々と犯人はこの人だと断言しますがまだまだどんでん返しがあります)、ヘイゼルも単なる観察者にはとどまってはいません。後半になると冒険スリラー色が濃くなってはらはらどきどきの展開となります。読者が事前に犯人を推理するデータを十分に提供できていないのと主人公以外の人物描写が弱いのが少々惜しまれますが、推理と捜査に傾注してミステリーらしいプロットにはなっており最後は容疑者を一堂に集めての犯人指摘場面が用意されています。

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