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ミステリの祭典

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ロンリー・ハートの女
アンナ・リー

作家 リザ・コディ
出版日1988年12月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2022/09/12 23:28登録)
興信所で働くアンナ・リーのシリーズ第5作です。と言ってもこのシリーズで邦訳があるのは他に第1、4作のみで、さらに読んだのとなると第1作『見習い女探偵』だけです。
デビューから6年も経って、アンナも探偵として経験豊富になってきたことが明らかな活躍ぶりです。今回請け負うのは、女性ロック歌手の警護。大きな警備会社からの依頼で、歌手の希望で女性の警備員が必要になり、彼女にお鉢が回ってきたのです。7割ぐらいまでは他社の連中の下での仕事なので、アンナには孤立感があり、さらに麻薬も日常的な芸能界底辺が描かれていて、それだけハードボイルドっぽい感じもします。
訳者あとがきでは、人生にはあいまいさがあるから、アンナの物語も「意図的にあいまいな部分を残したまま終わる」と書かれていますが、はっきりさせるべき点なのに決着をつけていないところもあります。でも、全体的には楽しめました。

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