home

ミステリの祭典

login
見習い女探偵
アンナ・リー

作家 リザ・コディ
出版日1982年05月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2019/10/29 23:15登録)
ジャンルは思い切って警察小説としてみました。もちろん、主役のアンナは警察官ではなく、私立探偵です。しかしホームズやポアロだって私立探偵ですから、主役の職業をもって、ハードボイルドあるいは私立探偵小説と呼ぶ根拠とすることはできません。逆にフレンチ警部等の登場作品も警察小説とは呼べないでしょう。
結局のところ、あくまで捜査組織の一員という三人称探偵役の位置づけが明確なことにしても、粘り強い聞き込み捜査の末唐突に証拠が転がり込んでくる小説構成にしても、印象は警察小説と呼ばれるものに近いと思えるからです。さらに英国作家ですしね。ストーリーはマクベインよりはるかに地味です。アクション・シーンがないわけではありませんが、ハードボイルドや本格派のラストで感じるカタルシスが全くないのです。それが悪いというのではなく、作者の書きたかったところだろうと思えるから、この点数なのですが。

1レコード表示中です 書評