最後の嘘 吉祥寺探偵物語 |
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作家 | 五十嵐貴久 |
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出版日 | 2014年07月 |
平均点 | 5.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 5点 | 臣 | |
(2017/01/25 09:33登録) 私立探偵物らしく、川庄の仕事は、政治家・榊原からの依頼である失踪人探しから始まる。失踪人である、榊原の隠し子・亜美は比較的早く見つかるが、いろいろと釈然としないことがあったり、さらに亜美の恋人や暴力団、覚醒剤が絡んできたりして、必要以上に亜美の周辺を嗅ぎまわることになる。 平凡な流れという感じがしますし、その後発生する事件の真相も、2時間サスペンスでよく目にするものと似ていて、見え見えの感があります。ミステリーとしては褒めるところが少ない。川庄とある人物との会話がオチみたいなもので、最後だけうまく締めくくったというところでしょう。 本作はやはりキャラを楽しむ、和製スペンサーシリーズなのですね。表紙も似ています。 主人公のキャラについては、説教臭すぎるところがおおいに気になります。しゃべりすぎなのは我慢できるとして、基本的には三枚目なのに、軽口レベルの説教は、(私の望むものとは)ちょっと違うのではと思ったりもします。だからといって気障な言い回しが似合うはずもありません。 とはいえ流れるようなストーリーラインは芸術的です。読ませるだけ読ませて、結果はがっかりのはずなのに、それなりに満足しました。 |