home

ミステリの祭典

login
函館五稜郭の闇

作家 長井彬
出版日1986年07月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2017/01/14 22:20登録)
(ネタバレなしです) 1986年発表の本格派推理小説です。主人公のカメラマンが崖から男が海に落下するのを目撃するが、後に死体は山中で発見された上に墜落死や水死の特徴が全くなかったというユニークな謎が提供されます。この作者らしくプロットは凝っており、第6章で主人公が「ひとつのナゾを解けばさらに大きなナゾが奥に隠れている」と語るほど複雑な展開で、全11章なのに第10章のタイトルが「10の謎が残った」という始末です。最終章で明らかになる真相はそれなりの衝撃はあるのものの読者に対して謎解き手掛かりが事前に十分に与えられてたと感じられないのが残念です(自白頼りの説明になっているからかも)。

1レコード表示中です 書評