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ミステリの祭典

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知恵の輪殺人事件
砧順之助シリーズ 別冊シャレード56号掲載

作家 山沢晴雄
出版日2018年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2016/09/21 08:31登録)
(ネタバレなしです) 砧順之助シリーズ第3長編の本格派推理小説で、シリーズ短編の「銀知恵の輪」(1952年)と「金知恵の輪」(1996年)と三部作を形成しているそうですが作品同士の関連性はなく、読む順番も特に問題にしていません。作中時代から推測すると1986年頃に書かれたようですが2000年にようやく同人誌で限定出版されています。ひたすらアリバイ崩しに徹しており(密室からの人間消失もありますが)、ほとんどの容疑者にアリバイが成立していてしかもどこか怪しいというプロットになっています。作者はトリックについて「安易な方法」だが「変化のあるストーリーができる」と自己弁護していますが複雑難解に過ぎたような気がします。「砧自身の事件」(2000年)以上に砧順之助の存在感が希薄なのも物足りません。

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