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ミステリの祭典

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消えたドードー鳥
ホーマー・ケリーシリーズ

作家 ジェーン・ラングトン
出版日1999年10月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 nukkam
(2016/08/29 01:56登録)
(ネタバレなしです) 米国の女性作家ジェーン・ラングトン(1922年生まれ)は1960年代から書いている元刑事のホーマー・ケリー教授のシリーズで有名です。1996年発表のシリーズ第12作は一応は本格派推理小説に分類できますが普通の本格派とは全然違う異様な展開を見せます。夜の大学博物館で何者かを追いかけていた警備員がその翌朝屋根からの墜落死体となって発見され、急勾配の屋根の上を誰かもしくは何かがピョンピョンととびあがっていくのを見たという目撃証人が現れ、さらに館内からは17世紀に書かれたドードー鳥の絵が消えていたという風変わりな謎解きです。犯人の正体は結構早い段階で明らかになり、フーダニットとしてはやや肩透かし気味です。しかしこの段階ではまだ多くの謎が残されていて予期せぬ過去の殺人事件のエピソードまで挿入されながら物語は続き、ついにはあまりにもとんでもない法廷シーンに突入して読者は混乱させられます。これにはついていけないという読者もいるでしょう。私もついていけなかったです(笑)。

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