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ミステリの祭典

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水辺の通り魔

作家 本岡類
出版日1996年09月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2016/08/20 23:24登録)
(ネタバレなしです) 1996年発表の警察小説です。東京のウォーター・フロント地区を舞台にし、開発の波に洗われて大きく姿を変えた場所と全く変わっていない場所が混在する場所として描かれています。人物もまた生活環境の変化の中で時に方向性を見失いかけています。こういうところは社会派推理小説といってもいいのかもしれません(私はあまり社会派を読んでいないので定義については自信ありませんが)。プロットは通り魔によると思われる凶悪な殺傷事件が相次ぎ、警察が地味な捜査で犯人を探します(本格派推理小説のように読者が推理する余地はほとんどありません)。友人が最有力容疑者となって苦悩する武田刑事も印象的ですが最終章で犯人と対峙する畠山警部補がなかなかかっこいいです。

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