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ミステリの祭典

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コンピュータから出た死体
シリコンバレーシリーズ

作家 サリー・チャップマン
出版日1995年09月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 nukkam
(2016/06/16 15:16登録)
(ネタバレなしです) 米国の女性作家サリー・チャップマンはIBMやシリコンバレーのソフトウェア会社勤務のキャリアを持つためか、1991年発表されたデビュー作の本書はコンピュータやプログラムに関わる会話が大変多く、またハウダニットの謎解きにもその知識が活かされているところに特色があります(コンピュータ用語に疎い私にはちょっと難解)。丁寧なハウダニットに比べてフーダニットの謎解きがかなり荒削りなのが気になります。また研究や開発に携わる人間が仕事に入れ込むというのは(私もサラリーマンなので)わからなくもないのですが、仮にも部長職であるヒロイン(ジュリー・ブレイク)がプロジェクトのためなら周囲の迷惑お構いなしというのは少々やり過ぎで共感できません。会社のためならどんなひどいことも平気でする人間がよく登場する森村誠一の企業ミステリーを思い出しました。

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