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ミステリの祭典

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みんなの怪盗ルパン
小林泰三、近藤史恵、藤野恵美、真山仁、湊かなえ

作家 アンソロジー(国内編集者)
出版日2016年03月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 虫暮部
(2026/04/10 13:08登録)
 怪盗ルパンの、日本語訳・ジュヴナイル版が元ネタだから、表題に “みんなの” と付けたのは全く以て正しい。参加者は企画に期待されるものを十全に理解して肯定性の強い世界観の作品を寄稿している。が、それ故に度肝を抜くような展開には欠けるか。
 そんな中、小林泰三はあのロジカルかつ神経質な問答で自分流を貫いており偉い。と言うか、アレはアレで “(作家の個性に対して)期待されるもの” なんだよね。

No.1 5点 人並由真
(2016/05/25 17:43登録)
(ネタバレなし)
 先の乱歩&少年探偵団シリーズへのトリビュート企画「みんなの少年探偵団」路線に続く、ポプラ社のジュブナイル企画もの。今回は、やはり世代人にはおなじみの南洋一郎版「怪盗ルパン」シリーズへの、オマージュアンソロジーである。

収録作品(すべて書下ろし)は以下の5編。
『最初の角逐』小林泰三
『青い猫目石』近藤史恵
『ありし日の少年ルパン』藤野恵美
『ルパンの正義』真山仁
『仏蘭西紳士』湊かなえ

個人的には巻頭の小林作品が、いきなりケレン味の効いた大技でニヤリとさせられた。だがAmazonでの某氏のレビューを読むとこれは(関連作品の)原典の設定にそぐわないものだそうで、それは残念。当時の欧州の<あの時>の暗黒街の状況に目を向けたアイデアは良かったと思うんだが。
あとの4本は近藤、藤野、真山がルブラン+南のルパンものの雰囲気を大事にした(と思える)作りでほっこり。湊作品はやや変化球だが、良い感じでトリビュートアンソロジーの幅を広げた感じで悪くはない。

いずれアンソロジーの2冊目、さらには先駆の「みんなの少年探偵団」に倣って、新世代の国内作家による書下ろしの長編なども出るかもしれない、と期待。成長したイジドールの話なんか読んでみたいわ。

【2026年4月11日追記】
 本サイトの虫暮部さんからご指摘・御教示を戴き、小林作品のタイトルの誤記を修正しました。虫暮部さん、ありがとうございました。また皆さま、失礼いたしました。

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