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ミステリの祭典

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二度死んだ少女
元保安官コーク・オコナー

作家 ウィリアム・ケント・クルーガー
出版日2009年02月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2016/03/22 09:53登録)
シリーズ第4作。舞台はミネソタ州のオジブワ族の住む地域。
行方不明の少女が遺体で発見される。以前つきあっていた少年に容疑がかかる。
証拠もあって少年にとってはかなり不利な状況だが、無実を信じる元保安官コークは妻の弁護士ジョーとともに真相究明のために奔走する。

日本語タイトルの意味は何か。比喩なのか、それとも語句どおりなのか、気にしながら読み進みましたが、判明したのは中盤以降。そうだったのか!
地域の情景描写、オカルティックな場面、聞き込み捜査など楽しめる要素が盛り沢山。もちろん全体をとおしての謎も魅力的です。

解説では児玉清がコークの男らしさをベタ褒めしています。
たしかにハードボイルドの一面はありますが、コークは行動派であっても、アクションらしきものはなく、あくまでも内面の男らしさということでしょう。
個人的には、むしろコークの捜査を警察本格ミステリーの刑事のように感じました。とはいえ、一本筋のとおった男が主人公ということにちがいなく、ハードボイルドらしい骨太さはあります。
コークが悩める主人公だった第1作の『凍りつく心臓』のほうが好みですが、シリーズ物なので変化があることに問題なし。ただ第2、第3作を飛ばしてしまったのは失敗だったか?
とにかく、同シリーズの他の作品も読み続けたいと思わせてくれる作品でした。

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