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ミステリの祭典

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雪列車連殺行
列車シリーズ

作家 阿井渉介
出版日1989年07月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2016/03/06 00:17登録)
(ネタバレなしです) 上野駅に着いた列車の中に他殺死体が発見されたという通報と消えた死体、そして上野駅近くのデパートのウインドウに同じ人物と思われる死体が飾られる事件で幕開けする1989年発表の列車シリーズ第3作です。複雑な人間関係、社会問題の提起、次から次に突きつけられる謎と贅沢に仕上げた本格派推理小説と言えなくもありませんが、詰め込みすぎて整理不十分になり却って印象に残りにくい作品になったような気もします。見ざる言わざる聞かざると猿蟹合戦をごちゃまぜにしたような見立ても演出効果としてはぴんときません。またタイトルの雪列車も最後に辻褄合わせ的に登場しただけのような感じがします。空飛ぶ臼の謎はなかなか面白かったですが。

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