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ミステリの祭典

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ブラインド探偵(アイ)

作家 米田京
出版日2015年04月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2016/02/17 22:06登録)
糖尿病により両目を失明し、全盲となった作者による連作短編集。
主人公の勇は事故で失った視覚を嗅覚や聴覚で補い、ヘルパーの弘子と二人三脚で様々な事件を解決に導く。
本書は視覚障害者の勇の生活ぶりや、障害ゆえの苦労がよく伝わってきて勉強にもなる。その意味では大変な良作だと思うし、健常者では書けない心理状態の描写なども見どころとなっている。
しかし、ミステリとしてはやはり弱いと言わざるを得ない。謎もトリックも単純なものだし、捻りも効いていない。ご自身はあとがきで「読者に損はさせない」と豪語しておられるが、そこまでの高評価は個人的にはできない。

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