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ミステリの祭典

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壜詰の恋

作家 阿刀田高
出版日1980年12月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 蟷螂の斧
(2016/02/10 12:45登録)
裏表紙より~『砂丘でめぐり会い、めくるめく一夜をともにした気高い美女は、翌朝姿を消してしまった。そして枕元には香水のびんが……。それ以来、わが部屋にこの香水の匂いをまきちらすとき、かならずあの美女がそっとあらわれ、熟れた身体をひらいてくれるのだ。「奇妙な味」の小説の名手のブラック・ユーモア秀作集。』~

(再読)初期(6冊目)の短編集です。ベストは「賢者の贈り物」・・・匿名の女性から手袋、ネクタイ、ポートレート、鍵、地図が順次送られてきた。男はそのマンションを訪れてみると、女の死体が・・・。そこへ不審人物がいるとの通報で警官がやってくる。さて男の運命は?そしてその仕掛けとは?。著者はあとがきで、推理小説としてはあえてアン・フェアな道を選んだと言っていますが、三人称を一人称で描けば、その問題は解決か?。なお、長編で読んでみたいなあと思うような作品でした。表題作の小粋な短篇から、グロテスクな結末を予想させるブラック・ユーモアまでバラエティに富んだ作品集です。気の向いた時に、書棚から著者の作品を引っ張り出して再読するのですが、過日も歌野氏の作品テーマを見つけたりしました。本作の中にも京極氏、島荘氏、黒研氏の作品のモチーフがあるのを発見。これも読書の一つの楽しみですね。

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