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ミステリの祭典

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午後の恐竜

作家 星新一
出版日1968年01月
平均点7.00点
書評数3人

No.3 5点 パメル
(2026/09/03 09:36登録)
皮肉やユーモアに加え、社会の風刺が色濃く表れた11編からなるショートショート集。その中から5編の感想を。
「エデン改造計画」人間の理想郷を人工的に作ろうとする発想を描いた作品。文明が「理想」を追求するほど、かえって自由を失っていくという皮肉が印象的。
「午後の恐竜」突然、恐竜が街に現れても、人々はやがて日常として受け入れてしまう。異常な出来事にも慣れてしまう人間心理を描いた傑作。
「幸運のベル」幸運をもたらすというベルを巡る話。人は「幸運」という言葉だけで冷静な判断を失うことがあるという皮肉が利いている。
「華やかな三つの願い」願いを叶える機会を得た人物の顛末を描いている。欲望には際限がなく、願いが必ずしも幸福に繋がらないことを巧みに表現している。
「戦う人」常に敵を求める人間の性質をテーマにしている。争いの理由は案外、些細なものだという風刺が印象的。
表題作をはじめ、文明、欲望、戦争、消費社会などを鋭く風刺した作品が多く、現代にも通じるところが驚き。

No.2 8点 Tetchy
(2017/06/12 15:59登録)
「午後の紅茶」を思わせるのどかな題名と表紙絵だが、表題作の最後に明かされるオチは戦慄の一言。傑作。

No.1 8点 風桜青紫
(2016/02/11 17:57登録)
ユーモラスな不思議現象からあまりにショッキングな結末が導かれる表題作は、とんでもないインパクト。星新一の短編でも間違えなく最高レベルの作品だろう。妙にロマンチックな『幸運のベル』や『華やかな三つの願い』、世界観の面白さで魅せる『エデン改造計画』に『おれの一座』に『理想的販売法』と、他の作品も充実しており完成度の高い短編集となっている。

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