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ミステリの祭典

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バレンタインの遺産

作家 スタンリイ・エリン
出版日1980年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 mini
(2016/02/13 09:58登録)
* 季節だからね (^ ^;
でもこれバレンタイン・デーとは何の関係も無いんだよね、単なる人名だから(苦笑)

* 私的読書テーマ、”生誕100周年作家を漁る”、第1弾スタンリイ・エリンの2冊目
前回1冊目の書評をした「第八の地獄」が初期の作だったのに対して、「バレンタインの遺産」は題名が館ものっぽい「カードの館」の次に書かれた中期以降の作である
ついでに言うと叙述トリックものの「鏡よ、鏡」はさらに後、後期に近い時期の作だ
ハードボイルド的な「第八の地獄」に対して、この「バレンタインの遺産」は巻き込まれ型サスペンスと国際スパイ小説の中間あたりを狙ったような作だ
でもまぁジャンル投票だと、やはり基本はサスペンスでしょうね
細かく舞台設定が移り変わるわけじゃないが、マイアミ→ボストン→ロンドンと舞台が動く事が効果を上げており、単調になりかねない巻き込まれ型サスペンスに国際陰謀小説的なスパイスが上手く融合している
エリンらしい緻密な文章と緻密なプロット、エリン長編の中では標準的な佳作じゃないかなぁ
平凡という意味じゃなくて良い意味での水準作ですよ、「第八の地獄」が傑作過ぎるんだよ、比較さえしなければ「バレンタインの遺産」も十分面白い

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