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ミステリの祭典

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狩人は都を駆ける
京都探偵シリーズ

作家 我孫子武丸
出版日2007年12月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 風桜青紫
(2016/01/18 03:44登録)
本格ミステリとしては薄味だが、だからといって私立探偵ものとして面白いかと問われたら微妙。『セント・メリーのリボン』はおろか『犬はどこだ』の水準に届いているかも怪しい。作者は傲慢ちきななんちゃって大御所なのに作品はなんだかスイーツになってしまっているのが悲しいところである。「野良猫嫌い」はその点でまだ楽しむことができたが、表題作や「失踪」はどうにも甘ったるくて「これでいいの?」という感じだし、「狙われたヴィスコンティ」に関してはあまりに投げやりな終わりに哀しみすら感じてしまった。「我孫子武丸はこんなものではないはずだ!」と思いながら読んでいたが、冷静に考えれば我孫子から奇抜なアイデア力をとってしまえばこんなものなのかもしれない。しかしもっと頑張ってほしかったなあ……。

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