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ミステリの祭典

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見なれぬ顔

作家 日影丈吉
出版日1958年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2016/01/17 02:09登録)
(ネタバレなしです) 日影丈吉(1908-1991)は幻想的な文体の作家として名高く、長編短編どちらにも良作があります。1949年に短編作家としてデビューした彼の長編第1作が1957年発表の本書です(「見知らぬ顔」というタイトルで出版されたこともあるようです)。本格派推理小説に分類できる作品でところどころで推理もしてはいますが、敗戦後の世相がまだ混濁していた時代に職を探して上京した主人公の加東の紆余曲折の世渡り描写がプロットの主眼になっています。これはこれでなかなか読ませる面白さがありますが、その分謎解きとしては少々物足りなくなってしまったことは否定できません。

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