home

ミステリの祭典

login
彼女が灰になる日まで
桑原銀次郎

作家 浦賀和宏
出版日2015年06月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2016/01/11 21:49登録)
序盤から中盤までは謎めいていてそれなりに楽しめたが、以降トーンダウンするというありがちなパターン。そしてラストはなんだかスッキリしないままフェイドアウトする感じが、らしいと言えばらしい。
しかしなあ、浦賀和宏という名前に特別ネームバリューがあるわけでもないのに、なんとなく買ってしまうのはなぜだろう。どこか惹かれるものがあるのは確かだろうが、過剰に期待させる何かを持っているのであろうか。
府中脳神経外科病院では、昏睡状態から目覚めてリハビリを終えた患者が、次々と自殺するという事件が起こる。これは単なる連鎖反応なのか、それともある霊能者の魂が乗り移るために起きるオカルト現象なのか。
この謎を追って、当事者の一人である主人公、フリーライターの桑原銀次郎は取材を始めるが・・・。
謎そのものは申し分ないと思うが、その処理の仕方がどうもうまくない感が否めない。どうにも消化不良気味な後味の悪さが残るのもいただけない。

1レコード表示中です 書評