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ミステリの祭典

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湖列車連殺行
列車シリーズ 別題「火の湖列車連殺行」

作家 阿井渉介
出版日1989年02月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2015/12/31 08:29登録)
(ネタバレなしです) 1989年に(当時は「火の湖列車連殺行」というタイトルで)発表された列車シリーズ第2作の本格派推理小説です。作者は「謎をいくつさし出すことができるか?これは読者へのチャレンジです。またサービスです」とコメントしていますが、これは本書のみならずシリーズ全般の特色となりました。前半はカチカチ山に見立てたかのような事件、光る幽霊、1年前の死者の指紋、全ての家具がひっくり返された部屋などの不思議な謎が連続します。中盤は一転して複雑な人間関係が明らかになっていく地味な展開になりますが、終盤近くになると走る人間が人形に変化したり鉄壁のアリバイが登場するなどまたまた謎が増えていきます。しかし謎解きのまとまりがいいとは言えず、説明は論理的でなく、トリックのためのトリックとしか思えないものばかりでした。

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