「不要」の刻印 水無瀬翔シリーズ |
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作家 | 本岡類 |
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出版日 | 2001年01月 |
平均点 | 6.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 6点 | nukkam | |
(2015/12/29 17:54登録) (ネタバレなしです) 2001年発表の水無瀬翔シリーズ第4作の本格派推理小説です。「意外性、派手さ、論理性などが過度なほどに重視される新本格ミステリーに疲れを感じている」読者向けと作者がコメントしているように、誘拐を扱いながらもサスペンスは控え目だし、中盤では「重量物に潰されて圧死」という珍しい謎が登場しますが「飛び鐘伝説殺人事件」(1986年)と比べると演出は随分と抑制されています。作者は「テーマからプロット、トリックまで全てが上手くいきました」と相当な自信をもって送り出していますが、本格派推理小説としては本書が最後と思われ、小説家としても非ミステリーの「愛の挨拶」(2007年)を最後に断筆して、再び小説作品が発表されるまで2023年まで待たなくてはなりませんでした。 |