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ミステリの祭典

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生首殺人事件
江良利久一シリーズ

作家 尾久木弾歩
出版日2003年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2015/12/06 22:50登録)
(ネタバレなしです) 1951年に雑誌発表された江良利久一シリーズ第2作の本格派推理小説です。密室内で首なし死体が発見される殺人事件(首はどこへ?)が次々に起こるプロットが派手そうですが、アリバイ捜査が延々と続いて実は結構地味です。第9章の終わりで「読者への挑戦状」が挿入されるのでいよいよ解決間近かと思いましたが、まだまだ新しい事件が起きるは捜査陣の混乱はエスカレートするはと物語は何と15章まで続くのです。このプロット構成を冗長と感じるかは意見が分かれそうです。密室トリックが複数用意されているのはいいのですが、平凡を通り越していくらなんでもこれはひどいというレベルのものがあったのは残念。シリーズ前作の「般若面の秘密」(1950年)と比べて残虐描写がそれほど強烈でなかったのは(個人的には)幸いでした。

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