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ミステリの祭典

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ペトロ
碓氷弘一シリーズ

作家 今野敏
出版日2012年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 HORNET
(2015/11/08 17:28登録)
 妻と二番弟子が相次いで殺され、現場にはそれぞれ「ペトログリフ」が刻まれていた。ペトログリフとは古代の神代文字。犯人によって残されたと思われるこの記号の意味は?警視庁捜査一課の碓氷弘一は、その道の専門家であり論理的思考の持ち主、アルトマン教授に協力を仰いで捜査を進める。

 リーダビリティの点では相変わらずの安定感。ただ今回は(もとが新聞連載のため?)やや冗長で無駄な展開があった感じもした。

 現場に残されたペトログリフという、意味深な始まりでつかみはOK。そこに考古学の学派の争いが絡んできて、「フムフム」と思いながらなかなか興味深く読み進められる。捜査一課の刑事と考古学教授という異色のコンビも面白みがあり、やや冗長な展開もあったがまぁさくさくと読めた。

 真相については、動機がミソかなと思う。「そういうことか」と肯定的に受け止める読者もいれば「なんだそりゃ」と感じる読者もいるだろう。肝心のペトログリフの意味についても同様。私は…うーん…微妙かな。

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