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しゃんてんさん
平均点: 6.55点 書評数: 33件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.3 6点 さみしさの周波数- 乙一 2003/07/12 16:58
 最初の3つの短編にも共通するのは、今までの乙一氏の作品と同じく主人公達が孤独で世間とのずれを感じている点だろう。
 『君にしか聞こえない』とは違い、ものすごく特異な出来事が起こるわけではない。「フィルムの中の少女」では怪異現象が起こるが、『君にしか聞こえない』の各短編と比べたら、特殊さはさほど無い。話のモチーフ自体は良くあるものである。それぞれの短編のラストに至るまでものすごく驚くような出来事が起こるわけではない。にもかかわらず、読み終えると救われた気分になれた。人間の暖かさを各短編で上手く表現しているためだと思う。
 最後の短編『失われた物語』では、主人公は救われない。むしろより悲惨な方向に突き進んでいっている。しかし、残酷なラストにもかかわらず、人間の暖かさを感じた。
 優しさと暖かさで包まれた作品集のように思う

No.2 8点 ZOO- 乙一 2003/07/11 11:08
 短編集。それぞれの短編に共通しているのは死を扱っていることだろうか。
 異形といった印象を受けた。何なんだこれは?
 時に可笑しく、馬鹿馬鹿しく、暖かく、恐ろしく…それから痛い、物凄く。
 特に「カザリとヨーコ」や「冷たい森の白い家」や「SEVERN'S ROOM」の後味の悪さ。「カザリとヨーコ」はそれでも、確かに救いはあるのだが、しかし、大きなものを捨てなくてはならなかった主人公、その姿はこっけいに描かれているように思えるが辛すぎる。
こっけいに描かれているのに、痛く思えるのは表題作「ZOO」も同じ。こちらは読み終わった後ではなくて、読んでいる間中痛さを感じて仕様が無かった。

No.1 7点 失踪HOLIDAY- 乙一 2003/05/07 01:38
両方の短編とも、いつもの乙一さんのあとがきのような微妙なユーモアが盛り込まれていて楽しかったです。楽しんで読んでいると、最後にほろりと悲しい気分になりました。乙一流「おもろうてやがて悲しき」。ただし、謎解きの部分では、驚きはあまり感じられなかったかも。
 孤独な人間が自分なりの幸せを見つけ出すのを書くのがうまいな、そんな風に感じました。

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しゃんてんさん
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採点傾向
平均点: 6.55点   採点数: 33件
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