皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
Kingscorssさん |
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平均点: 6.42点 | 書評数: 96件 |
No.2 | 6点 | 超・殺人事件―推理作家の苦悩- 東野圭吾 | 2020/09/19 20:55 |
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ミステリー要素自体はかなり薄いが、単純に読み物として面白かったです。まぁ、同作者の『名探偵の掟』同様にバカミスですよね。これも。ただ、今回はメタ発言みたいなものはないので、『名探偵の掟』でメタ視点が苦手だった人にもおすすめです。
内容は色んな推理作家の苦悩を面白おかしくブラックユーモア全開でまとめた短編集です。ところどころ東野圭吾さんの売れてなかった時代(今では考えられない…)の心情とか作家としての心の声とかが作品に反映されていると思われ、それらを想像しながら読むと又違った面白さがありました。 最初の税金対策の話とか抱腹絶倒で、これ絶対作者の経験した税金地獄をベースにフィクション化してるよなぁと勝手に想像してました。最後のエピソードで出てきたショヒックス・キラーとかシッタカブリックスとかは自分も超欲しいと思いました。東野圭吾さんも欲しすぎて妄想した結果、作品に取り入れたんだなぁと。 何にせよ、軽い気持ちでサクッと読めるので超オススメの一作です! |
No.1 | 7点 | 名探偵の掟- 東野圭吾 | 2020/09/19 20:40 |
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東野圭吾の初期作品で、いわゆるバカミス。
内容は古今東西の有名ミステリーのパロディをベースにし、メタ視点で皮肉交じりに斬りまくる怪作で、どのエピソードもミステリーマニアからしたら吹き出すネタ満載の短編集です。 いや、素直に軽い気持ちで読む分には最高です。声出して笑ったやつもありました。 ところどころ、ネタではなくて東野圭吾さんの心の声がダダ漏れなのがまた良い感じです。2時間ドラマ編のメタ発言は、これ絶対自身の作品を映像化の際にダメにされた恨みを滔々と語らせてると確信しました。面白すぎる。 マイナス点は、最初から最後までメタ発言全開なので、メタ視点が嫌いな人に対してはあまり面白いと感じ辛いのと、誰でも最初の方は文句なしに面白いんですが、途中からこの作風に慣れてきてそこまで面白く感じなくなってくることでしょうか… まぁ、どんなコントも長く見てると不感症になるのと同じでしょうがないですよね。 とはいえミステリーマニアでまだ未読ならおすすめの一作です! |